フィールド・デザイン思考~右脳と左脳の交差点

弊社代表 見山謙一郎のコラムです

大学(2012年度前期)

気がつけば7月半ば、大学での前期講義も、いよいよ今週が最終回です。

2012年前期の、私の大学での講義は、

「新時代の企業経営~企業と社会との関係性を考える」(立教大学)

「企業研究入門講座~産業構造と企業の経営戦略を学ぶ」(多摩大学)

 

いずれも経営学に分類されるものかも知れませんが、「創発」を軸に据えていることが、私の講義の特徴だと思います。

大学教育の現場において、元銀行マンの私に求められていることは、「リアルさの追求」であり、学生に現実社会と向き合わせることだと考えています。

その為、立教大学の講義では、現実社会における社会的課題を毎回テーマに取り上げ、250人以上の大教室ですが、学生同士のディスカッションを毎回行っています。

 

「自分ごとに問題を置き換えて議論する」

⇒「他人の意見に耳を傾け、様々な視点や価値観があることを理解する」

⇒「自分なりのものの味方、価値観(=自分なりのモノサシ)を持つ」

ということを繰り返すことで、少しずつですが、学生は現実社会の課題に対して、自分なりの視座を持って、話しが出来るようになっています。

先週、今週と学生発表を行っていますが、大学1年生から4年生まで、私自身も考えさせられるような、素晴らしい発表をしてくれています。

 

また、多摩大学のゼミでは、少子高齢化や、顧客嗜好の変化・多様化など、企業を取り巻く現実的課題を取り上げ、実存する日本企業に対する提案作成を行っています。

ゼミ内の3つのチームでは、学生自ら提案する企業を選び、提案作成を行っていますが、どのチームでも「女性」というキーワードを避けて通れないことに気づかされます。

最終成果物は、実際に企業の方にご覧いただき、フィードバックをいただく予定ですが、飽くまでも学生が選択した企業と言うことで、私が事前に企業の方と打ち合わせをしているわけではありませんので、まさに今、企業の方とお話をさせていただいている最中です(これも、予定調和ではなく、リアルさのひとつです)。

 

教員は学生に対し、自分の経験から得たことを、体系的且つ論理的に伝授します。

一方、教員は、次世代を担う学生を通じて、今、この時代の多くのヒントを得ることが出来ます。

そして、ともに学びあったことを、実社会へと発信、還元して行く。。。

このサイクルが、大学の本源的意義なんだなぁ~、ということを、日々実感しています。

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